ライム 病 症例。 ライム病とは?症状・原因・治療法・予防法を紹介!

ライム病|厚生労働省

ライム 病 症例

症例 46歳、男性 生来健康、既往歴 なし、家族歴 特記すべきことなし、職業 自営、趣味 クルーザーヨットマン シドニー・ホバート間の外洋ヨットレースに参加するために、1998.12 に渡豪。 ヨットレース航行中に、背部に痛み。 かなり荒天のために処置せず。 レース終了後違和感あるも放置、そのま帰国。 1999.1.5帰国後、痛みと痒みにて来院。 現症 身長168cm 体重62kg 来院時現症 37. 頭部から胸部まで深く嵌頓し、摂子にて虫体を引きずり出すと、シャーレの中でゆっくりと動いた。 その場では診断できず、虫体を保存して、予防医学協会へ。 さらに虫体は旭川医科大へ、血清は国立感染症研究所へ運んで、マダニを介在するスピロヘータ感染症ライム病の疑いで精査となった。 免疫電気泳動 国立感染症センター 川端寛寿先生提供 IgM1回目陽性2 回目陰性 IgG1,2回目とも陰性 考察 マダニの刺咬による人畜共通感染症としてのLyme病は、マダニによって媒介されるスピロヘータ Borrelia の感染によって惹き起こされる。 北米、ヨーロッパでは、年間5万人以上の発症が知られている。 1976年、コネチカット州Lymeで小児の流行性関節炎として報告があり、原因不明とされていたが、1982年、病原菌としてのBorreliaが同定されて、細菌感染症であることが判明した。 2 本症例は,本邦人ダニ寄生2例目である。 外国での感染は、ネパール,マレーシアでみられることが多い。 本ダニの標本サイズから8*5mmから感染7日目と推定された。 血清学的検査から,ライム病ボレリアと推定されるが,回帰熱などとの交叉反応も考えられる。 しかし、血清学的に北半球のボレリア考現と若干異なる可能性がある。 臨床症状 第一期 マダニの刺咬数日後から数週後に出現する遊走性紅斑、移動性の関節痛、発熱、頭痛、易疲労感がみられる。 第二期 遊走性紅斑の出現の後、数週から数ヶ月後に、神経および循環器系の病気に進展し、髄膜炎、神経根炎、房室ブロック、急性心膜炎を続発する。 第三期 慢性関節炎、萎縮性肢端皮膚炎、脳脊髄膜炎、角膜炎 地域により、Borellia の種類の差により症状が異なる。 神経症状の例はない。 ヤマトダニ 比較的低地 明らかなライム病の発症は知られていない。 シュルツェマダニの刺症例 診断 マダニ刺咬の有無 痛み、痒みがないこともある。 マダニは、数日から一週間、人、動物に吸着し吸血しつづけて数mmから10mmを超えるまでに吸血しつづける。 吸血が終わると、自然脱落する。 吸血途中で発見したときは、外科的に大きく皮膚切除する。 遊走性紅斑は多くに見られるが、みられないこともある。 血清学的診断 酵素抗体法 ウエスッタンブロット法 商業ベースでは行われない。 国立感染症研究所、静岡県立大学微生物学教室で受け付けている。 確定診断 感染病巣からの病原体分離 紡錐形の切開、表皮,真皮,皮下脂肪を含むように切開線をいれて切除。 Borreliaの培養のため,切開した組織の半分を使用。 残り半分は組織診断に使用。 マダニが媒介するほかの感染症 紅斑病リケッチャ 野兎病細菌 Q熱病リケッチャ 回帰熱(シラミの回帰熱もある) 羊脳炎 獣医 フラビウイルス ロシア春夏脳炎 フラビウイルス Level4 極東ダニ脳炎 反省点 虫体摘出前に、文献調査するべきだった。 常に写真を取れる環境にしておくべきだった。 稀有な感染症に対しては、感染症ホットラインなどの構築が望まれる。

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ライム病 Lyme disease 更新日:2017年10月13日 1 ライム病とは ライム病は、細菌の一種であるスピロヘータによる感染症です。 ヨーロッパからアジアまでの温暖な森林地帯、北アメリカの北東部、北中央部、太平洋沿岸地域で多く見られますが、世界中で発生がみられます。 我が国では年間数十件の患者の報告があり、都内でも患者の報告があります。 2 原因と感染経路 病原体は、スピロヘータ科のライム病ボレリア( Borrelia burgdorferi sensu lato です。 ライム病ボレリアを保有したマダニに咬まれることによって感染します。 ヒトからヒトへうつることはありません。 3 症状 潜伏期は3~32日間です。 感染初期には、多くの場合、遊走性紅斑と呼ばれる特徴的な症状がでます。 これは、マダニに咬まれた部位に赤色の丘疹が生じ環状に紅斑が広がっていくというものです。 また、その際に、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、全身倦怠感などの症状を伴うことがあります。 その後、病原体が全身に拡がるのに伴い、重度の頭痛や首筋の硬直、咬まれた部位以外の発疹、関節痛や関節の腫れ、筋肉痛、動悸や不整脈、めまいや息切れ、神経痛、手足のしびれや痛み、脳や脊髄の炎症、記憶障害など多彩な症状が現れます。 感染から数か月ないし数年を経て重症化すると、皮膚症状や関節炎、脊髄脳炎などが悪化し死亡することがあります。 また、治療が遅れると皮膚や関節などに後遺症が残ることがあります。 4 治療 抗菌剤による治療を行います。 治療が遅れると重症化や後遺症が残る場合があるので、早期発見・早期治療が重要です。 5 予防のポイント 予防接種はありません。 ダニの吸着を防ぐことが最も重要です。 野山、河川敷など、やむを得ず立ち入る場合、肌の露出を避け、虫よけ剤を適宜使用します。 地面に寝転んだり腰をおろすことは避けましょう。 また、衣類にダニがついていることがあるので、帰宅後は、早めに着替え、屋内にダニを持ち込まないように注意しましょう。 東京都健康安全研究センター 6 診断・感染症法との関連 診断は、病原体あるいは病原体の遺伝子の検出、抗体検査によります。 発症の数週間前に、流行地への旅行歴、もしくは野山や河川敷などでの活動歴があれば本症が疑われます。 感染症法では、四類感染症に定められており、診断した医師は直ちに最寄の保健所へ届け出ることが義務づけられています。 7 さらに詳しい情報が必要な方は• (国立感染症研究所)• (厚生労働省検疫所 FORTH)• (CDC).

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ジャスティン・ビーバーが告白したライム病とは? 同じ病気に苦しんだアヴリル・ラヴィーンの歌詞には…

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ウイルス、細菌、寄生虫等の病原体の一部は、ダニ類(ツツガムシ、マダニなど)、蚊、アブなどの刺咬や吸血によっても伝播されることがあり、このような感染様式をとる感染症を総称して「節足動物媒介性感染症」と呼ぶ。 このうちダニ類によって媒介される感染症が「ダニ媒介性感染症」である。 世界ではライム病、回帰熱、リケッチア症、ウイルス性出血熱、つつが虫病といった公衆衛生上重要な疾患がダニ類によって媒介されることから、マラリアなど蚊媒介性感染症と並んで、ダニ媒介性感染症が重視されている。 わが国においても1999年の感染症法施行以来、一部のダニ媒介性感染症のサーベイランスが行われている()。 ダニ媒介性感染症の病原体は、自然界において通常、哺乳類、鳥類などのダニの宿主動物に保有されている。 このためダニ類はその成長、脱皮、産卵などのための吸血行動を通して病原体に感染する。 ダニ類は脱皮により成長するが、それら過程において病原体感染が維持された場合に初めて保有状態となる(経期感染)。 経期感染はほとんどのダニ媒介性病原体において見出される。 ダニ類に保有された病原体は体内で増殖後、唾液腺組織内へ移行し、刺咬・吸血時に、唾液を介してヒト体内へ伝播される。 一部の病原体(リケッチア属細菌や回帰熱ボレリアの一部など)はダニ類の卵にも移行し、次世代へ垂直伝播する(経卵感染)。 この場合、孵化した幼虫は病原体を保有した状態で吸血行動を行うことになる。 ダニ媒介性感染症のヒトへの感染は、病原体保有ダニ類の刺咬・吸血行動によって成立するため、病原体の病原性および媒介ダニ類との親和性等を一定と仮定した場合、感染者数の増減は、病原体保有ダニ類への曝露頻度、すなわちダニ類の病原体の保有頻度と棲息密度、ダニのヒト刺咬頻度に強く影響を受ける。 マダニ刺咬例のサーベイランス マダニ媒介性感染症の実態把握を行うためには、ダニのヒト刺咬状況を明らかにする必要がある。 このため、国立感染症研究所では医療機関の協力を得て、2005年よりわが国におけるマダニ刺咬症例の調査を行っている。 2011年6月現在、医療機関より情報を受けたマダニ刺咬例は国内96例、海外14例、計 110例である。 国内刺咬例の月別報告数は6月(23例)をピークとする単峰性分布を示し、11月〜翌年2月までの冬期には、刺咬例は報告されなかった()。 刺咬マダニは4属11種に及んだ()。 タカサゴキララマダニ Amblyomma testudinarium 刺咬例 タカサゴキララマダニ刺咬例は全症例の約52%を占め、国内における主要なヒト刺咬種となっている。 地理的には主に本州中部以西で見出された。 Imaokaら1 は島根県において本種の刺咬により Rickettsia tamurae 感染があったことを報告している。 本症例は限局性の皮膚炎症および菌血症を伴う全身症状を示した一方で、 Rickettsia japonica 感染による日本紅斑熱と比較して軽症と推定された。 タカサゴキララマダニの R. tamurae 保有率は不明であるが、本州中部以西では本リケッチア感染症が潜在する可能性が高い。 Ixodes 属マダニ刺咬例 Ixodes 属のマダニ刺咬例ではヤマトマダニ I. ovatus 、シュルツェマダニ I. persulcatus 、ヒトツトゲマダニ I. monospinosus 、カモシカマダニ I. actitarsus 、タネガタマダニ I. nipponensis が本調査で見出されている。 また、沖野ら2,3 は1960年以降、国内において上記刺咬マダニ種以外にアカコッコマダニ I. turdus (関東、福島)、アサヌママダニ I. asanumai (埼玉)、タヌキマダニ I. tanuki (長崎)刺咬例があったことを報告している。 アサヌママダニは埼玉県には生息しないことから、この症例は県外で刺咬されたものと推測される。 ライム病ボレリアを媒介するシュルツェマダニによる刺咬例は北海道、長野など本州中部で主に報告されており、いずれもライム病流行地と一致していた。 橋本ら4 は1995〜2000年に、北海道の一部地域でマダニ刺咬例を調べ、6年間に700例のマダニ刺咬例があったことを報告している。 このうち、約80%がライム病ボレリアを伝播するシュルツェマダニ刺咬例と推定され、また56例がライム病ボレリアに感染したことが報告されている。 このことから橋本らは北海道におけるライム病発生頻度は人口10万人当たり1. 86と推定した。 2006〜2010年までの5年間で、感染症法により届出があったライム病症例は、北海道全域においても20例に満たないことから、届出がなされていない症例が潜在する可能性がある。 Haemaphysalis 属マダニ刺咬例 Haemaphysalis 属マダニ刺咬例は主に関東以西で見出されている。 本調査では、フタトゲチマダニ Haemaphysalis longicornis 、ヤマアラシチマダニ H. hystricis 、キチマダニ H. flava 、およびオオトゲチマダニ H. megaspinosa 刺咬例が見出された。 日本紅斑熱病原体である R. japonica を媒介するマダニ種、ヤマアラシチマダニおよびフタトゲチマダニの刺咬例が見出された。 Tabaraら5 は日本紅斑熱患者が多数報告される地域とその周辺地域でマダニ類を含む動物相を比較し、野生シカの棲息密度が高い地域と患者発生地域が一致すること、この地域ではフタトゲチマダニが優占種であること、かつ本種の R. japonica 保有率が他地域と比べて有意に高いことを見出した。 このことは、主に西日本においては、野生シカ等の高密度棲息地で、フタトゲチマダニ刺咬により日本紅斑熱が発生している可能性を強く示唆している。 フタトゲチマダニは病原性ウイルスを伝播することも知られている。 近年中国では、本種が新型のブニヤウイルスを保有することが発見され、このマダニを介したヒト感染例も報告された6。 国内における本ウイルスの保有状況は未解明であり、今後の調査が待たれる。 このほか沖野ら3 は1960年以降、国内においてツリガネチマダニ H. campanulata (兵庫、島根)、ヤマトチマダニ H. japonica (青森、長野)、ヒゲナガチマダニ H. kitaokai (島根)の刺咬例があったことを報告している。 その他のマダニ刺咬例 本調査では、これ以外に Ornithodoros 属のマダニ刺咬例が報告されている。 これらはクチビルカズキダニ O. capensis と推測されるものの、近縁の O. sawaii が含まれている可能性もあり、今後の検討課題としたい。 国内に棲息する Ornithodoros 属マダニは主に野鳥を吸血宿主とすると考えられる。 Takanoら7 は本属のマダニから回帰熱群ボレリアが高頻度で検出されることを報告しているが、このボレリアが回帰熱を引き起こすか否かは不明である。 このほか沖野ら3 は1960年以降、国内においてコウモリマルヒメダニ Argas vespertilionis (富山)、オウシマダニ Boophilus microplus (岩手、群馬、大阪)、タイワンカクマダニ Dermacentor taiwanensis (福岡)刺咬例の報告を集約した。 また、これ以外に角坂らは沖縄県におけるカメキララマダニ A. geoemydae 刺咬例を見出している。 海外でのマダニ刺咬例 調査期間中、医療機関より送付を受けたマダニは14症例より得られた26個体であった。 推定されたマダニ刺咬国はオーストラリア(4症例)、アメリカ(2症例)、南アフリカ、ペルー、フランス、ロシア、コスタリカ、パナマ、ドイツ、不明(各1症例)である。 刺咬マダニは国立感染症研究所・細菌第一部にて形態学的およびマダニミトコンドリア rrs 遺伝子配列により種同定された。 アメリカでの刺咬例には D. variabilis が見出された。 本マダニはロッキー山紅斑熱病原体 R. rickettsii の主要媒介マダニであることが知られている。 また欧米渡航者の中にはライム病ボレリアやアナプラズマ症病原体 Anaplasma phagocytophilum を伝播する I. ricinus および I. scapularis が見出された()。 結 語 ダニ媒介性感染症発生数は、病原体保有ダニ類への曝露頻度に比例する。 このため、マダニ種ごとのヒト刺咬の有無とその頻度、および病原体保有頻度状況を把握することが重要である。 謝 辞 実験補助をいただきました武藤麻紀氏(国立感染症研究所・寄生動物部)、坂田明子氏(世田谷区区役所)、およびヒト刺咬マダニを送付頂きました各地の医療機関、衛生研究所、保健所の担当者の皆様に深謝いたします。 参考文献 1 Imaoka K, et al. , Case Rep Dermatol 3: 68-73, 2011 2 沖野哲也、他、川崎医学会誌 36: 115-120, 2010 3 沖野哲也、他、川崎医学会誌 36: 121-126, 2010 4 橋本喜夫、 他、皮膚病診療 25: 926-929, 2003 5 Tabara K, et al. , J Vet Med Sci 73: 507-510, 2011 6 Yu XJ, et al. , N Engl J Med 364: 1523-1532, 2011 7 Takano A, et al. , Emerg Infect Dis 15: 1528-1530, 2009 国立感染症研究所細菌第一部 川端寛樹 高野 愛 大西 真 国立感染症研究所ウイルス第一部 安藤秀二 小笠原由美子 大原綜合病院付属大原研究所 藤田博己 愛知医科大学 角坂照貴 赤穂市民病院 和田康夫 ばば皮ふ科医院 馬場俊一 岐阜大学 清島真理子.

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