空の青さを知る人よ レビュー。 空の青さを知る人よ 感想・レビュー|映画の時間

映画『空の青さを知る人よ』Blu

空の青さを知る人よ レビュー

製作 [ ] 本作はの、の、ので結成されたアニメ制作チーム「」によるオリジナル作品を原作とした『』(通称:あの花、あのはな)、『』(通称:ここさけ)とともに三部作として位置付けられており 、前2作同様に周辺が舞台として設定されている。 さらにプロデューサーとして『』の、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』『心が叫びたがってるんだ。 』の清水博之が参加している。 なお、映画の公開が発表された2019年に枠の『』の中で映画公開発表を記念した特別映像が公開された。 金室慎之介の声を担当するのはで 、吉沢は長編アニメーション映画の声優初挑戦となる。 あらすじ [ ] 高校二年生の相生あおいは、秩父市の山あいに31歳の姉のあかねと二人暮らし。 二人の両親は13年前に交通事故でそろって他界した。 当時高校三年生だったあかねは、同じ高校でバンドのギター担当だった金室慎之介(しんの)と交際していたが、一緒に東京に出るという約束を断念して地元の市役所に就職し、あおいを育てる傍ら独身を貫いていた。 あおいは高校を卒業したら東京に出て働きながらバンドをすると決めており、放課後は一人での練習に明け暮れる日常だった。 相生姉妹の住む地区で大物演歌歌手の新渡戸団吉を呼んで音楽祭が開く話が持ち上がる。 仕掛け人は、あかねと幼馴染で同じ市役所に務める中村正道。 正道は慎之介のバンド仲間でドラム担当でもあった。 離婚歴のある正道はあかねに気があり、あおいにもそれをほのめかしていた。 正道は、別の部署にいるあかねを「ヘルプ」として音楽祭の要員に加えてしまう。 月曜日、あおいが近所のお堂でベースの練習をしていると、13年前のしんののような高校生が突然現れる。 あおいは幼い頃、このお堂でしんののバンドの練習を姉と眺めた記憶があった。 あおいが驚いて姉のいる自宅に帰ったところに正道が訪れ、姉妹は新戸部の到着を歓迎する手伝いをさせられる。 団吉は前にステージトラックで歌いながら現れ、そのバックバンドでは31歳の慎之介がギターを弾いていた。 先に帰宅したあおいは、正道の息子・正嗣とともに再度お堂に向かう。 高校生は13年前、あかねに東京に行かないと言われてそのままお堂にとどまり目覚めたしんのだと話す。 なぜかしんのはお堂から外に出ることができなかった。 正嗣はこのしんのは慎之介の「」ではないかという。 今の状況をあおいから聞いたしんのは、あかねと今の慎之介がくっつけば生霊の自分は慎之介の中に戻るから、二人を一緒にしてやりたいとあおいに頼む。 一方、慎之介は歓迎会で酔いつぶれ、あかねにホテルまで送られる。 飲みなおそうと絡む慎之介をあかねはいなし、「がっかりさせないで」と言い残して帰宅した。 翌日、あおいが高校の図書室であかねや慎之介の卒業アルバムを見ると、あかねは「井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る」と寄せ書きに記していた。 団吉のバックバンドではドラムとベースが火を通さずに食べた鹿肉が原因でに倒れ入院。 あかねの提案で正道とあおいが代役を務めることになるが、慎之介は「遊びと一緒にされたくない」と不快感を示す。 次の日、練習で正道とあおいの演奏に慎之介は厳しい言葉を浴びせ、高校生の頃の優しい姿との違いにあおいは怒りを覚える。 そこへキャバクラ嬢がバンドメンバーを誘いに訪れ、練習は解散。 その模様をあおいが貸したスマホを通じてしんのは目にした。 未来の「自分」の姿にしんのは憤るも、プロのギタリストになっていたことには素直に感動し、戻ってきたあおいを励まして練習に付き合った。 翌日、慎之介は練習に来なかった。 夜、お堂であおいは、自分は卒業後に東京に出てバンドをやるとしんのに打ち明けた。 自分の意志を継ぐ者がいたと喜ぶしんのに、あおいはあかねに自由に生きてもらいたいから自分が地元を離れるという邪な理由だと話す。 それでもあおいをほめるしんのにあおいはをねだり、逃げるように自宅に戻った。 金曜日、同級生の大滝千佳が前夜慎之介と一緒にいたと知ったあおいは、帰宅したあかねに「一緒についていけば慎之介はクズにならなかった」「自分はあかねのようになりたくない」となじる言葉を投げつけ、正嗣の家に行ってしまう。 正道に、あかねと結婚してもいいと話すあおいだったが、正道が団吉を呼んだ真意が慎之介をあかねに引き合わせるためだったと知って、大人は汚いと非難した。 土曜日、新渡戸団吉一座とあおいやあかね、千佳は音楽祭の準備のためにホールに集まる。 千佳は慎之介は真面目で何もなかったとあおいに話す。 ホールの裏で一人ギターを爪弾く慎之介のもとにあかねが現れ、慎之介の唯一のソロ曲をねだった。 慎之介はいろんな声帯模写を織り交ぜて歌い、あかねは笑い転げる。 その場面をあおいは遠くから目撃し、高校生の頃と同じだと気づく。 慎之介がその場を去ったあと、あかねが一人静かに泣いているのをあおいは目にした。 帰宅後、偶然あおいは、あかねが高校生の時自分の養育のための工夫をつづったノートを見つけ、涙をこぼした。 あおいは雨の中お堂に向かい、しんのが好きだがあかねも同じくらい好きであることをしんのに打ち明けた。 翌日、ホールでのリハの前に団吉が肌身離さずつけているペンダントがないと言い出した。 スマホの写真から割り出された紛失場所(トンネル)に、あかねは自分の車で探しに出かけた。 しばらくして弱い地震があり、あかねの向かった方面で土砂崩れが起きたという知らせが入る。 あかねのスマホが不通で不安に駆られたあおいはお堂へと足を向けた。 お堂では先に来た慎之介が、しんのと対面していた。 しんのはあかねを探しに行こうとしない慎之介を罵倒する言葉をぶつけ、自分と違って外に出たのだから将来お前になってもいいと思わせてくれと叫ぶ。 しんのは見えない壁を押し始め、それを見たあおいも全力でしんのの手を引くと、しんのはお堂から外に出ることができた。 しんのはあおいの手を引いて飛び跳ね、二人は空高く舞い上がり、あかねのいる場所に向かった。 一方慎之介はタクシーであかねのいる場所をめざし、通行止めの場所からは歩いて現場のトンネルに駆け付ける。 トンネルの入口は土砂崩れで埋まり、あおいが先に来ていた。 そのころ、トンネルの中でペンダントを見つけたあかねは、反対の入口にいたしんのに出会う。 しんのは、あおいという妹を大切にできるあかねを好きになれてよかったと話す。 しんのはあかねを救出してあおいと慎之介に合流した。 あおいは「3人で行って」とあかねの車に乗らなかった。 しんのが眠る車中で、慎之介はあかねへの思いを口にし、あかねがそれに応じると、しんのは姿を消した。 一人残ったあおいは田舎道を走り、急に立ち止まって涙をこぼしてから「あー、空、クッソ青い」とつぶやくのだった。 登場人物 [ ] 相生 あおい(あいおい あおい ) 声 - 本作の主人公。 あかねの妹。 高校2年生。 ボブカットに太い眉が特徴。 慎之介同様、左目の白目にほくろがある。 将来は東京に出てバンドで天下を取ることが夢。 強気な性格で感情的になりやすく思い込みも激しい。 おにぎりの具は昆布が好み。 好きなおかずはあかね手作りのメンチカツ。 幼少時に慎之介たちのバンドの練習を見てベースに興味を抱き、慎之介からは「でっかくなったら、うちのベースな」と言われていた。 相生 あかね(あいおい あかね ) 声 - 31歳。 あおいの姉で、慎之介の元恋人。 通勤に使う自家用車であおいを日頃送迎している。 勤務先は市民生活課。 あおいからは「あか姉(ねえ)」と呼ばれている。 高校時代から眼鏡をかけている。 高校時代は慎之介たちのバンドの練習におにぎりの差し入れをしていたが、具はあおいが好む昆布だけで慎之介の好むツナマヨは一切作っていなかった。 金室 慎之介(かなむろ しんのすけ ) 声 - 31歳。 高校を卒業してからミュージシャンを目指して上京、一度はソロデビューを果たすが、今は新渡戸団吉のバックバンドでギターを担当。 高校時代は正道や番場、阿保とバンドを組んでいた。 上京する際に、練習場所のお堂に愛用のギター(「あかねスペシャル」という愛称)を残していった。 「ビッグなミュージシャンになってあかねを迎えに来る」ことを目指していたため、現実と理想の違いと演歌歌手のバックバンドとして帰郷したことに屈折した感情を抱いている。 左目の白目にほくろがある。 おにぎりの具はツナマヨが好み。 また、しんのによると「」。 しんの 声 - 吉沢亮 慎之介のあだ名であるが 、作中では13年前の意識と姿を持ったまま出現した、もう一人の慎之介を指して使われる。 学生服姿で髪は赤く染めており、裸足である。 13年前の意識のため、の便利さに感動したり、『』が終わったと知って驚く描写がある。 新渡戸 団吉(にとべ だんきち ) 声 - にも出場歴のある大物演歌歌手。 音楽祭で唄うことになり、バックバンドを連れて秩父を訪れる。 周囲の空気を読まないマイペースな性格。 「地元の心を知ることが必要」と秩父周辺を物見遊山していた。 中村 正道(なかむら まさみち ) 声 - 慎之介とあかねの同級生。 あかねと同じく市役所の職員で、現在は観光課に勤務。 音楽祭に新渡戸団吉を呼ぶことを画策した。 妻の浮気による離婚歴があり、本人曰く「清く正しいバツイチ」。 あおいやあかね、慎之介らからは「みちんこ」と呼ばれている。 中村 正嗣(なかむら まさつぐ ) 声 - 正道の息子で小学5年生。 正道やあかね、あおいからは「ツグ」と呼ばれている。 落ち着いて大人びたところがあり、しんのに向かっては自分があおいに恋心を抱いていることを話し、しんのを恋敵と名指しした。 大滝 千佳(おおたき ちか ) 声 - あおいの同級生。 甘ったるい声が特徴。 バンドマンの彼氏を作るのが目下の目標で、その興味からあおいにつきまとい(あかねの送迎を「彼氏」と勘違いしていた)、慎之介に会いに行ったりして、成り行きで音楽祭を手伝う。 番場(ばんば ) 声 - 慎之介や正道のかつてのバンド仲間で、ボーカル担当だった。 回想シーンのみの登場。 阿保(あぼ ) 声 - 慎之介や正道のかつてのバンド仲間で、ベース担当だった。 あおいは彼を見てベースに興味を持った。 現在はの警察官。 マネージャー 声 - 新渡戸団吉とそのバックバンドのマネージャー。 真面目な性格で伊藤と児玉が食中毒で入院するはめになったときは激しく怒鳴った。 あかねの同僚 声 - 市役所の職員。 あかねと会話するシーンのみに登場。 新渡戸バンド [ ] キーボード 声 - 伊藤(いとう ) 声 - ベース担当。 児玉(こだま ) 声 - ドラム担当。 トロンボーン 声 - サックス 声 - トランペット 声 - スタッフ [ ]• 原作 -• 監督 -• 脚本 -• キャラクターデザイン・総作画監督 -• 音楽 -• 製作 - 、宇津井隆、、古澤佳寛、• 企画・プロデュース - 清水博之、 、斎藤俊輔• プロデューサー - 小田桐成美、尾崎紀子• 共同プロデューサー - 日高峻• 演出 - 黒木美幸• 美術監督 -• 色彩設計 - 中島和子• セットデザイン - 川妻智美• 撮影・CG監督 - 森山博幸• 編集 -• 音響監督 -• アニメーションプロデューサー - 賀部匠美• 制作統括 - 岩田幹宏• 宣伝プロデューサー - 鎌田亮介• 配給 -• 制作 -• 製作 - 、、、STORY、 音楽 [ ] 全作詞・作曲・歌 - 主題歌 [ ] 「」 編曲 - 近藤隆史、立崎優介、、岡村美央(ストリングスアレンジ) なお、作中では「金室慎之介の唯一のソロシングルに収録された歌」という設定である。 エンディングテーマ [ ] 「葵」 編曲 - 劇中使用曲 [ ] の「」が随所で使用されている。 あおい(若山)が歌うシーンもある。 ゴダイゴのメンバーであるは本作を公開後に鑑賞し、自身のウェブサイトで「僕はもう嬉しくて、ニヤニヤしっぱなしでした。 青春が(特に音楽家を目指す人の青春が)とても素敵に描かれている映画で、ウルウルしながらニヤニヤして、いい時間をもらいました。 」と記した。 メディア展開 [ ] 小説 2019年8月23日に『小説 空の青さを知る人よ』がより発売。 の執筆によるもので「脚本をもとに書き下ろした」と注記がある。 2019年9月25日に『空の青さを知る人よ』がより発売。 角川文庫版と同様に額賀澪の執筆によるもので、内容も振仮名とイラスト(画:)がある他は同内容。 2019年10月10日に『空の青さを知る人よ Alternative Melodies』がより発売。 の執筆によるもので別の視点から物語を描いたスピンオフ。 漫画 2019年7月26日より、の執筆により、コミックNewtype KADOKAWA に連載されている。 関連商品 [ ] 映像ソフト [ ] 2020年6月10日に完全生産限定版(BD:ANZX-12225 - 12226、DVD:ANZB-12225 - 12226)と通常版(BD:ANSX-12225、DVD:ANSB-12225)がリリースされた。 当初は4月29日にリリースが予定されていたが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う「緊急事態宣言」により延期された。 リリースを記念して、新渡戸団吉役の松平健らが作中に登場する曲「秩父どんと恋」に合わせて踊るダンスムービーが 5月に公開された。 評価 [ ] 「ぴあ映画初日満足度ランキング」において、2019年10月11日・12日公開作品の中で91. 9点の1位となった。 アニメーション監督のは、10月17日に自身のにおいて「『これは自分のためだけの映画だ』と思ってしまう人がきっとたくさんいるような、とても気持ちのいい映画でした。 」と記した。 『』の副監督や『』・『』の監督を務めたは、長井龍雪との対談で「子ども目線ではないところへ踏み入ったのが良かった」と語っている。 興行成績 [ ] 興行通信社によると、公開後最初の週末4日間の興行収入が約1億6600万円、観客動員約12万6000人で週末の観客動員ランキング4位となった。 公開3週目の10月26日-10月27日には10位に下がったが、動員33万人、興収4億円を突破している。 受賞歴 [ ] 2020年• 優秀アニメーション作品賞 脚注 [ ] 注釈 [ ]• 『』2020年3月下旬 映画業界決算特別号 p. ナターシャ. 2019年3月21日. 2019年6月11日閲覧。 - 文化庁メディア芸術祭• MANTAN. 2019年6月11日. 2019年6月11日閲覧。 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2019年10月6日閲覧。 101• ナターシャ. 2019年6月27日. 2019年6月28日閲覧。 100• 額賀澪『小説 空の青さを知る人よ』p. 2019年6月11日. 2019年6月16日閲覧。 2019年7月12日. 2019年7月12日閲覧。 ナターシャ. 2019年7月12日. 2019年7月12日閲覧。 額賀澪『小説 空の青さを知る人よ』pp. 148 -150• 映画ナタリー ナターシャ. 2019年8月21日. 2019年8月22日閲覧。 animate times. 2019年10月9日. 2019年10月25日閲覧。 animate times. 2019年10月9日. 2019年10月25日閲覧。 タケカワユキヒデ通信 2019年10月24日. 2019年10月25日閲覧。 アニメイトタイムズ. 2019年8月23日. 2019年8月26日閲覧。 角川つばさ文庫. 2019年10月13日閲覧。 電撃文庫. 2019年10月10日閲覧。 コミックナタリー. 2019年7月26日. 2019年9月14日閲覧。 - 映画公式サイト• - 東宝(2020年4月15日)• com. 2020年5月18日. 2020年6月27日閲覧。 時事ドットコム. 2019年10月16日. 2019年10月16日閲覧。 - 新海誠公式twitter• 超!アニメディア. 2019年10月11日. 2019年11月14日閲覧。 まんたんウェブ. 2019年10月16日. 2019年10月16日閲覧。 CINEMAランキング通信. 2019年10月28日. 2019年11月14日閲覧。 ナターシャ. 2020年1月15日. 2020年1月15日閲覧。 参考文献 [ ]• 『空の青さを知る人よ ビジュアルガイド』、2019年 外部リンク [ ]• soraaoproject -• soraaoproject -• - プレイリスト.

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空の青さを知る人よ レビュー

ネタバレ! クリックして本文を読む あの花スタッフが贈る、秩父青春ストーリー第3弾!幼くして両親を失った姉妹と、それを取り巻く幼なじみの男達との恋模様を描いた物語。 互いに互いを思いながらその思いがすれ違う、不器用な優しさが観る人の胸をキュンとさせます。 冒頭からバンドのシーンがあり、物語の核が楽器にあることが暗示されます。 姉のあかねの恋人しんの(慎之介)が弾くのはGibsonFireBird。 ギブソンと言えばレスポールかSGを連想するのですが、ここでマイナーなファイアーバードを選んだ長井監督に拘りを感じます。 そしてそんなしんのに憧れてベースを始めたあおいが、高校生になって弾いているのがEpiphoneThunderBird。 サンダーバードはファイアーバードのベース版で、このことからもあおいのしんのに対する気持ちが感じられるのですが、ギブソンじゃなくエピフォンにしているのがGOOD!本家ギブソンは値段が高くて高校生では手が出ません。 でも子会社のエピフォンの廉価版なら何とかギリギリお小遣いを貯めれば買える値段(6~7万円程度)。 両親の死で進学を諦め、高校を卒業して直ぐに就職した姉のあかねに遠慮して、それでも精一杯背伸びして買った事が想像されるのです。 他のアニメでは高校生にいきなりGibsonレスポールやESPクライングスターとか30万円近い楽器を持たせますが、それと比べてなんとリアリティのあることか! しかし、13年ぶりに演歌歌手のバックバンドメンバーとして帰ってきた慎之介が持ってきたのは同じGibsonのES-335。 セミ・アコースティック構造のためロックのような激しい演奏に向かず、ジャズやフージョン、歌謡曲の伴奏向けのギターで、現在は演歌の伴奏をしている慎之介を象徴しているのです。 しかし、そのES-335にもちゃんと意味がありました。 公民館の裏であかねに弾き語りを見せるシーン、あれはファイアーバードのようなソリッドギターには出来ません。 セミアコだからアンプ無しで生音が出るのです。 ES-335の優しい音色に心を癒やされるあかね。 ここまで計算している長井監督は凄い! そして、13年前の姿で練習場に現れたしんの。 彼を象徴しているのが密閉されていたファイアーバード。 生き霊だの過去から未来に飛んできただの言っていますが、その正体はあかねに振られてそれでも東京に出て行ったしんのが、そのギターに残した未練・あかねに対する想いだったんじゃないかと。 だから、あかねの危機にその封印が解かれて外に出ることが出来たのだと思います。 この映画、本当に感動し満足しましたが、一つだけ不満だったのが、最後までしんのとあおいがセッション出来なかったことです。 あおいはしんのの「お前は未来のうちのベーシストだ」の言葉を胸に、ベースを弾いてきたのだから、しんのが消える前に一度くらい一緒に演奏させてやりたかった。 例えば演歌の先生が他のメンバーと一緒に鹿肉にあたって、急遽しんのとあおい、ミチンコでステージに立つみたいな演出があっても良かったのでは?と思いました。 そんな不満の分だけ-0. 5とします。 でも、今年観た映画の中では出色の逸品です。 まだ観ていない人は是非お勧めします。 その際、ギターの事を気に掛けて観ると、新たな感動が生まれますよ! 追記:当初、クライマックスでしんのとあおいが空を飛ぶシーンを、「この作品でも空飛ぶのかよ!」と、食傷気味に捉えていたのですが、ふと思い返すとしんののギターはファイアーバードと言うことを思い出しました。

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映画『空の青さを知る人よ』評価は?ネタバレ感想考察/2人の慎之助の意味は?田舎は不幸?

空の青さを知る人よ レビュー

開始3分で感じた衝撃 外のベンチに腰掛けてベースを抱えて座っている主人公のあおい。 VOXのヘッドホンアンプラグをベースに挿し、イヤホンを耳につける。 そして1人演奏を始める。 映画「空の青さを知る人よ」のオープニングでの場面。 始まって3分ほどしか経っていないシーン。 まだどのような物語かもわかっていない状況。 それでも、このシーンを観て「この映画は名作だ」と確信した。 このシーンだけでも沢山のこだわりが詰まっていると感じたからだ。 例えばアンプラグをベースに挿した時の音。 自分が使う時と同じ音がした。 リアルな音だった。 主人公がイヤホンを耳に入れた瞬間もリアル。 外の雑音が遮断される。 でもほんの少しだけ雑音も聞こえる。 そこにリアリティを感じる。 「空の青さを知る人よ」はアニメ映画。 ファンタジー要素も強い内容。 しかし細部にこだわっていて、そこに現実のようなリアリティを感じる。 ファンタジーと現実の中間な雰囲気。 不思議な世界なのに一瞬で映画の世界に入り込んでしまう。 そしてオープニングのシーンが物語において重要な伏線だとも後々気づく。 伏線になる部分は台詞ではない。 主人公・あおい演奏するベースの音が伏線になる。 音が伏線になる。 このような伏線を貼る映画は音楽が絡む映画でも珍しいと思う。 描写だけでなく物語としても、とんでもなく細部にこだわっているのだ。 音楽へのこだわり オープニングを観ただけで楽器の音と演奏が丁寧に表現されている映画だと確信した。 丁寧と言うのは絵が綺麗とか音が綺麗と言う意味ではない。 細部にこだわってリアリティのある表現をしているということだ。 例えばあおいのベースを弾く指の動き。 1つ1つの指の動きの描写が細かい。 現実の人間のように滑らかに指が動く。 指の動きにしっかり連動してベースの音も鳴る。 まるで本当に現実の人間が演奏しているようなリアリティ。 映画内では様々な場面で演奏がされる。 オープニングのヘッドホンアンプラグでの演奏だけでなく、神社の御堂、ライブハウス、駅前、リハーサルスタジオなどなど。 シーンごとに音の響きが違う。 神社の御堂での演奏ではアンプからのノイズも聴こえる。 弦で指を滑らせた時の音や弦が振動する音も。 アンプにシールドケーブルを指す音もリアル。 自分が楽器を弾いている時と同じような、生々しさを感じる音。 ライブハウスでは低音も響きバンドの音が荒々しく混ざり合うような爆音。 リハーサルスタジオでは演奏者それぞれの楽器の音が綺麗に響き、バンドとして音が合わさった時もまとまっている。 音楽が関わっている映画ではあるが、音楽映画では無い。 主人公のあおいや主要人物の慎之介は楽器をやっているが、話の本筋は音楽ではない部分にある。 本来はこだわる必要がない部分かもしれない。 しかし「音」にこだわるからこそ物語に深みが増すのだ。 それは映画の進展によりわかる。 音で伝える伏線 文字にすることのできない「音」によって物語の重要なメッセージや伏線を表現していた。 オープニングのあおいの演奏に様々な意味が込められているように思う。 あおいがベースで弾いていた曲はゴダイゴのガンダーラ。 慎之介たちが高校生の頃にバンドでカバーしていた曲。 ゴダイゴ• J-Pop• provided courtesy of iTunes ガンダーラは作品中で何度か出てくる。 物語において重要なポイントで何度も。 そこに行けば どんな夢も叶うというよ 特にこの歌詞のフレーズは物語のメッセージとしてリンクする意味を持つような使われ方がされている。 あおいのベースはメロディを奏でるように演奏している。 ガンダーラは歌のメロディをなぞるようにベース演奏していた。 曲を知っている人は「ガンダーラを弾いている」と気づける仕組みになっている。 リズムを乱さずにバンドをサポートすることがベーシストの基本ではある。 しかしあおいのベースプレイはリズムも乱れるしギターソロを弾くような演奏スタイル。 オープニングの1人での演奏でも少しづつテンポが早くなっていたように思う。 序盤で幼少期のあおいが慎之介にギターを教わっている場面がある。 弾いていた曲は「ガンダーラ」。 慎之介はギタリストだ。 そのため慎之介から演奏を教わったあおいはギタリストのような演奏スタイルになったのだと思う。 慎之介に対して憧れていることが演奏スタイルから伝わる。 高校生のあおいは演奏のテンポが乱れることやベースなのに独りよがりで目立っていることについて大人になった慎之介に指摘されていた。 慎之介から指摘される前の演奏シーンではテンポが乱れたり荒々しい演奏になっているシーンが多い。 オープニングのシーンもそれに当てはまる。 それまでの演奏シーンを観てから慎之介の台詞を聴くことで、台詞に説得力を強く感じるようになる。 それからはメトロノームを使って練習をするようになる主人公のあおい。 その後の演奏はテンポを意識した演奏になり、ベーシストとして成長したことも感じる。 このように台詞ではなく音楽によって伏線を作り回収し、登場人物の成長やキャラクターを伝えている。 「空の青さを知る人よ」では説明をするような台詞は少ない。 その代わり細部にこだわることで自然と物語に入り込める仕組みになっているのだ。 空の青さを知る人よ 井の中の蛙大海を知らず されど、空の青さを知る 劇中であおいの姉のあかねの卒業文集に書かれていたあかねの言葉。 「井の中の蛙大海を知らず」とは自分の狭い知識や考えにとらわれ自分の知らない広い世界があることを知らないことを表すことわざ。 「されど空の青さを知る」はこのことわざに後から付けられた続き。 狭い世界で一つのことを突き詰めたからこそ、深いところまで知ることができたという意味。 そして映画のタイトルとして引用された言葉。 この映画には空の青さを知る人が何人か出てきている。 慎之介も空の青さを知る人だと思う。 井の中の蛙だった慎之介は地元を離れ東京という大海へ出た。 しかし「そこに行けばどんな夢も叶う」と思い込み東京に出るという考えは、自分の知識や考えに囚われた「井の中の蛙」な考えかもしれない。 しかしギターをさらに上達されプロのギタリストになった。 ギターを突き詰めて深い知識を得た空の青さを知る人だ。 あかねも空の青さを知る人だ。 地元に残り就職し他の土地を知らない井の中の蛙。 その代わり地元で妹を1人で育て上げた。 そのために料理や家事や裁縫も寝る間を惜しんで練習し上達した。 それも映画では描かれている。 あかねはあおいを立派に育てたことによって空の青さを知る人になった。 あおいは空の青さを知る人ではないかもしれない。 しかし映画内でベーシストとしても人間としても成長をしている。 あおいが空を見て空の青さについて話す場面はいくつかある。 どれもがあおいは何かしら前に進んだり、そのきっかけになっているように感じる場面。 「空の青さを知る」という言葉には様々な捉え方ができるとは思う。 映画の内容や含まれたメッセージの感じ方も人それぞれ違うかもしれない。 それでもこの映画を終わってこら今までの自分を褒めてあげたくたなったり、明日から頑張ろうと思えた人が多いのではと思う。 良い映画は観終わった後に何か自分を奮い立たせるような感情を起こさせる作品が多いと個人的に思う。 「空の青さを知る人よ」は自分にとってそのような映画だった。 映画内で最も空の青さを知る人は誰か? 「空の青さを知る人よ」は細部までこだわって作られている。 この記事で書いたように演奏シーンを1つ取り上げるだけでも様々なこだわりを感じる。 この映画を作った人達が「井の中の蛙」だとも「大海を知らない人」だとも思わない。 しかし「空の青さを知る人」によって作られた映画ではと思う。 1つのことを深く突き詰めたからこそできる表現で溢れている。 絵も音楽も脚本も。 なにもかも。 そんな人たちが集まって作った作品に感じた。 だからこそ作り込まれた作品で多くの人を感動させているのだと思う。 「空の青さを知る人よ」の物語に心を動かされ、メッセージに説得力を感じる理由は、この映画で最も「空の青さを知る人」が登場人物ではなく、映画の制作陣だからかもしれない。

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