モルヒネ 呼吸 困難。 ホスピス・緩和ケア専従医のための自己学習プログラム/Module4(呼吸困難)

呼吸困難 モルヒネを投与するときのチェックリスト

モルヒネ 呼吸 困難

初めまして。 ご質問ありがとうございます。 がん専門病院での勤務経験がある看護師です。 呼吸抑制はモルヒネ製剤だけではなく、他のオピオイド鎮痛薬でも起こり得ます。 今回は、モルヒネ製剤を内服から注射へ投与経路変更後に出現したようですが、いつでも起こり得る副作用です。 それでは看護について一緒に勉強していきたいと思います。 投与経路変更と換算について モルヒネの投与経路の変更は、内服よりも注射薬の方が即効性があります。 そのため、疼痛コントロール不良の際に、内服薬から注射薬へ切り替えて、必要投与量を見極めてから内服薬に戻す場合や、内服困難な際に注射薬へと切り替えが行われる場合などがあります。 いずれの場合でも内服薬の量をもとに、注射薬の投与量を決定していきます。 モルヒネは、内服薬を1とすると注射薬では2分の1~3分の1(少な目の場合)での計算になります。 たとえば、1日MSコンチン60㎎を内服していた場合は塩酸モルヒネ注では1日量が20~30mgになるように調整します。 これは単純計算の場合ですが、オプソなどのレスキュー(速放性製剤)の使用頻度が多ければ、その量に応じてベース投与量が増量となります。 この換算を間違えると過量・過少投与につながるため、モルヒネを含むオピオイド鎮痛薬の投与経路変更時には、換算が合っているかを自分でも計算できるようにしておくことが大切です。 モルヒネの使用で呼吸抑制が出現する場合の多くは、過量投与が原因です。 モルヒネ製剤を含むオピオイド鎮痛薬は、呼吸中枢に作用して呼吸困難を緩和させる効果も持っているため、呼吸抑制が起きても呼吸困難感はありません。 急速静注などで血中濃度が急激に上昇した場合や、必要量以上の過量投与となった場合には起こる可能性があります。 ご質問では疼痛コントロール不良のための投与経路切り替えということなので、切り替え後に過量投与になった可能性はあるかもしれません。 また、レスキューの使用回数などは極端に増えていなかったかなども確認する必要があります。 神経ブロックなどの他の鎮痛治療も並行して行い、治療効果により鎮痛が得られた場合は、それまで使用していたオピオイドの量が不要となり、相対的に過量投与となってしまう場合があります。 呼吸抑制時の看護 呼吸抑制を見つけたら、まずは患者さんを刺激して覚醒と深呼吸を促します。 酸素飽和度が低下していれば、必要に応じて酸素投与をします。 医師に報告をして、モルヒネ注の減量もしくは一時的な停止がされると思います。 呼吸抑制の程度がひどければ、ナロキソンといったオピオイド拮抗薬が投与され、モルヒネの効果を消失させます。 ナロキソンを使用した場合、呼吸抑制、鎮静、鎮痛の順番で拮抗作用が出現してくるため、疼痛の増強や急激にモルヒネの効果が消失したことによる不安、イライラ、悪寒、振戦などの退薬症状の出現に注意して観察します。 また、ナロキソンの効果持続時間は20分程度のため、呼吸抑制が再度出現する可能性もあります。 モルヒネにより呼吸抑制が出現している場合、眠気や傾眠などの副作用症状も現れていることが多いので、呼吸抑制以外の副作用症状もよく観察しましょう。 おわりに.

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モルヒネ 呼吸 困難

こんにちは。 ご質問ありがとうございます。 2年目ということで、一人でできることも増えてきた時期ですが、慣れない対応などはとても緊張するでしょうし、うまくいかないと自信が無くなってしまいますよね。 少しでも手助けになれるように回答させていただきますね。 呼吸困難の原因に対する治療を行う がん患者さんの呼吸困難感の原因には、がん自体に関係している場合とそうでない場合(慢性疾患など)があります。 呼吸困難の治療は、可能な限り原因に対して治療を行います。 具体的には、化学療法や放射線での治療、胸水や心嚢水が原因であればドレナージ、感染性肺炎等があれば感染症の治療、貧血の場合は輸血療法での補正などです。 呼吸困難は酸素飽和度が保たれていても生じる場合があります。 明らかに低酸素によって呼吸困難が生じている場合は酸素投与も有効です。 現代ではがん疾患以外にも複数の既往を持っている患者さんも多いため、既往歴もしっかりと確認しておきましょう。 がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、心不全などで呼吸困難が生じている場合の第一選択薬はモルヒネです。 モルヒネは1回換気量と呼吸数を減少させることで呼吸困難感を緩和させてくれます。 経口、経静脈、経皮下などから投与し、定期投与とレスキュー投与を組み合わせて使用します。 症状に応じて増量していきますが、眠気、せん妄、便秘などの副作用症状に注意しながら使用しましょう。 また、モルヒネは腎排泄のため、腎機能障害がある場合には使用は推奨されません。 他にも不安が呼吸困難を増強させていると判断されるときには、アルプラゾラム(ソラナックス)やミダゾラム(ドルミカム)などのベンゾジアゼピン系薬剤が併用されたり、ステロイドの使用が検討されることもあります。 呼吸法のトレーニングやリラクセーション、身体的・精神的サポート、送風、環境調整など、看護師が手助けできることはたくさんあります。 すべての患者さんに合うわけではないですが、いろいろな方法を知っていることは看護師にとって苦痛緩和のための武器にもなります。 まずは、既往も含めた疾患と治療について把握しましょう。 呼吸困難の原因、増強させている因子(病気や家族、社会に対する不安など)をアセスメントして対処方法を一緒に考えていきます。 患者さんにとっても何かしらの対処方法があるという実感は、患者さん自身の対処能力を高めてくれるものです。 側で話を聞き、一緒に考え、患者さんを支えたいという看護師の気持ちは、患者さんを精神的にサポートすることにもつながります。 呼吸困難があるときに急に実施することは難しいので、症状のない時間帯を見計らって練習を重ねていきましょう。 呼吸困難が強すぎるときには患者さんもそこまでの余裕はなくなっているので、モルヒネなどの薬剤を使用して、ポジショニングや声掛けとタッチングで呼吸を整えられるように側に寄り添うことも看護師ができるケアです。 個室であれば室温を下げたり、涼しい時期で窓が少しでも開けられる環境であれば、外気を取り入れ空気の流れを作り出しましょう。 このような対応が難しい場合には、扇風機やうちわなどで顔や体に風を感じさせることで、呼吸困難感を軽減させたり、爽快感をもたらしたりすることもできます。 扇風機も今は卓上やハンディー型の物などさまざまなタイプがありますので、病室の状況や患者さんの状態に合わせて、工夫した看護ケアを提供できるといいと思います。 リラクゼーションで不安を軽減 手足の反射ゾーンを刺激するリフレクソロジーやリラクゼーションも症状緩和に役立ちます。 心身をリラックスさせることは、ストレスや不安を軽減させることにもつながるため、不安が増強因子となっている場合などにも効果的です。 おわりに.

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息苦しさの治療法

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一般治療で 回復可能な要因を除外してください。 肺炎、心不全、不整脈、貧血、胸水、心嚢水、気道狭窄、喘息、代謝性アシドーシス(腎不全)など。 日和見感染が疑われる場合、呼吸器内科か総合内科に相談してください。 死亡直前に酸素飽和度は良いが頻呼吸で呼吸困難を訴える場合、 代謝性アシドーシスによる死亡が迫っている可能性があります。 特に、ルートキープのためだけの持続点滴はせん妄の原因にもなるので、必須でなければ、日中間欠投与にしてください。 オピオイドは持続皮下注にすれば夜間のルートキープは必要なくなります。 喀痰に対しては、去痰剤(クリアナール、カルボシステイン、エリスロシンなど)、理学療法、吸入などを検討してください。 呼吸困難にモルヒネを投与すると、効果の幅は少ないが有意な呼吸困難改善効果があることが確かめられています。 全身状態が良い場合(外来レベル)には、必ずしも意識やバイタルの低下を引き起こしません。 下のグラフは、進行がんによる呼吸困難のある患者(SpO2 90%以上を保てている患者が対象です)にモルヒネを投与後の、呼吸回数、SpO2,CO2の経時的な変化をみたものです。 モルヒネ投与後もSpO2の低下、CO2上昇はないことが示されています。 またこの対象となった患者の呼吸数は平均41回で、モルヒネ投与後はこれが27回程度となり、頻呼吸が緩和され呼吸困難の緩和が得られていることがわかります。 このことから、呼吸不全がない、呼吸回数が多い呼吸困難感に対して、モルヒネが有効かつ安全に使用できることがわかります。 それ以上は、「明確に効果がある」と患者が評価するなら増量可能です。 眠気が増えたり、患者が評価できない場合、それ以上の増量は呼吸困難の緩和というよりも鎮静の意味合いになってくるため、単純にモルヒネだけを増量することは推奨されていません。 治療目標をどこにおくかを相談して、「眠気がでてもとにかく楽に」なら、鎮静薬を併用することも考えてください。 全身状態が不良な場合(入院レベル)は、「傾眠状態で苦痛がない」を目的とせざるをえない場合も多くあります。 喀痰喀出困難による呼吸困難は喀痰管理ができないと薬物治療は難しいです。 看取りの時期では、ハイスコで分泌抑制ができますが、鎮静され、会話は困難になることが多いです。 状態の悪い人では、何を目的とするかでちがいますので、まず、患者さんやご家族と、「意識を保って頑張りたい」方向へ傾けるのか、「眠気が出ても、とにかく楽に」に傾けるのかを相談して、目標を立ててください。 モルヒネに上限はないですが、ミオクローヌスやけいれんが起これば過量投与なので、減量できないならベンゾジアセピンを併用する場合があります。 ドルミカム0. 1~0. 2Aをポンプに入れるか、単独でもう1つポンプを付けて併用してください(少量であれば、完全な鎮静にはなりません)。 オピオイド初回投与の処方例 経口・坐薬 ・「呼吸困難時 コデイン20mg(または、オプソ0. 5~1袋、アンペック坐薬10mg 0. 3~0. 5個)」とまずオーダーし、数回使って良さそうなら定期投与にする。 ・コデイン20mg 2~4T 分4、定期的投与とし、「呼吸困難時コデイン1回分」とオーダーする。 コデイン120mgになったらモルヒネ20mg相当なので、モルヒネへ切り替える。 ・モルヒネ徐放剤20mg(MSツワイスロンなど)またはナルサス2mgを、定期的投与とし、「呼吸困難時 オプソ5mg」とオーダーする。 ・オプソ1回5mg 10~20mg 分2~4、定期投与とし、「呼吸困難時 オプソ5mg」とオーダーする。 皮下・静脈 を参照してください。 既にオピオイドが投与されている場合の処方例 ・ 眠気を来さないように慎重に経過を観察する必要がありますので、モルヒネ1日量の20%ずつ増量してください(緩和ケアチームに相談してください)。 抗不安薬 せん妄が合併する時はを参照してください。 呼吸困難全体を対象とした抗不安薬の投与はRCTで有用性が不利益を上回らないので、ルーチンの投与は勧められていません。 基本的には「不安・焦燥状態を示す患者」でのみ併用が推奨されています。 最近ではモルヒネと少量の(意識が下がらないような0. 不安時・発作時にしっかり効く「大丈夫」な薬を1つみつけられると、患者のコントロール感が強まります。 定型的には、アルプラゾラムやロラゼパムを頓用で使ってみて、良ければ1日2~6Tまで投与します。 内服ができない時は、定型的な方法がありませんが、以下の薬剤が経験的に使用されます。 いずれも強くなれば呼吸抑制のリスクは負うことになります。 ダイアップ坐薬は、やや傾眼になることが多いです。

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